NPO法人 京都舞台芸術協会 – Kyoto Performing Arts Organization

京都を中心に地域の舞台芸術家同志の交流や人材育成事業、創作環境の整備を主な目的として活動を行う団体です。

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2月ダンスWS講師、QUICKさんインタビュー

   

2月の「俳優のためのダンスワークショップ」はハイパーパフォーマンスグループ「MuDA」代表・ディレクターであるQUICKさんを講師にお招きしております。メールインタビューを掲載いたしますので、ワークショップの雰囲気を感じてみてください。
2月27日(土),28日(日) 各日14:30〜17:00 ※二日間で1講座
京都市東山青少年活動センター 創造活動室

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Q.舞台に立つ身体に必要な要素とは何だと思いますか?

A.当たり前のことですが「準備すること」です。
舞台に立つ、人前で何かを起こす、示す、ということは、日常生活では起こりえない規模で、わざわざ世界に影響を及ぼしにいっている、ということです。
そんなつもりはなくても、実は責任重大なことを行う訳ですから、その起こす、示す、為に必要なコト、モノ、技、術、身体能力、持っていき方、通し方、回復方法、知識、等々、、、を身につけ、に向かう、ことに全力で挑まないと、なのです。(勿論、時には全くやらない、という準備もありますが。)
準備の一つが「しっくり感」の修得。
「しっくり感」というのは、そのままのことで、何かを行う時に「しっくり」くる状態のことです。
それは納得するまで話し合うことで理解が出来て「しっくり」来る、という様な形のないモノから、この立ち様は「しっくり」来ている、という鏡を見たら目視出来るモノまで様々です。
僕たちの場合は人前に晒される訳ですから、主観的にも客観的にも「しっくり」くる必要があります。
それは目的や、環境によって変わりますし、当たり前に個々に違う、身体のカタチ、可動域、癖、声、スタミナの種類、量、諸々の設定基準値、気持ち良い方向、納得の仕方、居る場所、その場での役割、あげれば切りが無いですが、それらに基づいて、その「しっくり感」も当たり前に個々に違ってきます。
その個々に沿った何かを、演出家とか監督だったり、師匠だったりが導いてくれることもあるだろうし、それがある種、演出家の仕事なのかもしれないけれど、個々に違うその何かを、考えて動いて試して重ねて、重ね直して更新し続けて、準備の一歩目「しっくり感」を見出していくのが、舞台に立つも含む、舞台に限らない、プレイヤーとして、必要なことだと思います。
それは即興的なことも、秒単位、ミリ単位で決定事項が進むことも同じだと思います。

 

 

Q.「その場所に立つという最初の負荷」とありますが、「立つという負荷」についてもう少し詳しく教えて下さい。

A.舞台に「立つ」ということは、人前に晒されるということです。
心地良いものも、厳しいものも、集団の、集中して注がれる視線は、それだけで既にもの凄い負荷です。
「立つ」までのこと、準備すること、しっくり来ること、つまり、自分を認識するということ。
身体能力、特性、環境、思想、まやかし無しに向き合うそれは、負荷到来の連続です。
それらの負荷なくして発展はなく、負荷を転換する=前に進む、発展する、ということだと考えています。
つまり負荷が掛かって止まってしまっても、また進み始め続けるということです。
「その場所に立つ最初の負荷」というのは、準備のこと、まやかし無しに、自分の問答無用の現状、理想、を認識していくということです。
今回のワークショップでは、しっくり感、重ね方、それらに基づく身体運動、独自運動制作術、肩痛、腰痛、首通、捻挫等の超回復整体術基礎など、を行う予定です。

MuDA テ・Humanelectro縲郡PIRAL縲膏hoto_Ryota MATSUMOTOphoto:Ryota MATSUMOTO

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