2024年度インターンシップ事業【THEATRE E9 KYOTO】訪問レポート

  • 2025.02.05

2024年11月、京都市南区東九条に位置するTHEATRE E9 KYOTO(以下、E9)を訪問し、芸術監督のあごうさとしさんよりお話を伺いました。E9は2015年から2017年に相次いで小劇場が閉鎖して行った京都市において「100年つづく劇場」を作るべく設立されました。今回の訪問で、E9設立の詳しい経緯、周辺地域の方々と共生していくための工夫や課題、そして舞台芸術とE9が今後発展、継続していくにはどうすれば良いのかについて詳しくお話を伺いました。

今回主に伺ったのはお金についてのお話で、普段聞くことのない劇場運営・マネタイズの内容に、純粋に驚きを感じました。行政からの支援だけではなく、民間企業の協賛、カフェやコワーキングスペースとの共存などを通じて劇場を回していくことの困難さと、それがE9において成り立っていく過程のすさまじさを初めて知り、世界の裏側を見たような心持でした。文字通り桁の違うお話で、終始目を白黒させながら聞いていたのですが、いちばん印象に残ったのは「劇場があったら演劇ができる」という言葉です。2017年~2018年にかけて京都の小劇場が数々閉館していく中で、「100年続く小劇場を」をテーマにE9を開館されたあごうさんのこの言葉に目を開かれる思いでした。

劇場があったら演劇ができる、演劇をやりたいから劇場を作る、その演劇と劇場に対する思いが、あごうさんだけではなく多くの演劇人、舞台芸術に関わる人々にあったからこそ、E9という小劇場が成立し、今日まで続いている、その歴史をしみじみと感じる時間でした。

(夏海瑶)


■THEATRE E9 KYOTO
HP https://askyoto.or.jp/e9
@TheatreE9Kyoto
facebook https://www.facebook.com/TE9Kyoto
instagram @theatre_e9kyoto

所在地 
京都市南区東九条南河原町9-1

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