2019/12/09
したため『擬娩』
会場:Theatre E9 Kyoto
今年度、3回目のシェア会でした。京都公演千秋楽、の劇場併設のカフェodashiさんにて開催しました。

●今回は参加者が、四名。理事・事務局メンバーが3人(チョロっと+1人)でしたが、回の後半に作演出の和田ながらさん(←も理事なんですけども…)駆けつけて「作り手の意図」や「裏話」までシェアできた会でした。

前回同様、始めは 2 グループにわかれて、作品を観て思ったこと、感じたこと、気にな ったこと、疑問などを自由に話していただきました。
モチーフが「妊娠」しかもそれが「擬」であるという本作品、男性と女性によって随分と感じ方の違うものとなっていたように思います。また、同じ女性でも出産経験のある方、ない方。同じ男性でも出産に立ち会った経験、妊婦と同居した経験のある方と、そうでない方では、またまた違った距離感で作品と出会うことになったのだろうと思います。
「まだ体験しない『出産』というモチーフを通して、人間の生と死まで描けていたのではないか?」(女性)
「妊娠することの身体的なしんどさが全面に出ていたけれど、「妊娠に至る前提(恋愛やセックスや)」がキャンセルされる(舞台上に表出しない、言及されない)必要があるのだろうか?」(男性)
など、かなり異なるベクトルの意見がいくつも上がって「議論を深める」というわけにはいきませんでしたが、その意見感想の多様さこそが、このテーマを選んだ和田さんの一つの狙いであったろうし、それには成功していたと私は感じました。
今年度の感想シェア会はこれでお終いです。来年度またやるかもしれません。その際はぜひお越し下さいませ。
文責:田中遊
