「俳優のためのダンスワークショップ」4月の回
2015/10/09
NPO法人京都舞台芸術協会主催で2015年度丸一年がかりで「俳優のためのダンスワークショップ」を開催します。2015年4月から2016年3月まで月替わりで12名の身体表現に関わる方々を講師にお招きし、「俳優のために」ワークショップを行なっていただきます。
講師のラインナップは、
大熊隆太郎(劇団壱劇屋)
きたまり(KIKIKIKIKIKI)
京極朋彦(京極朋彦ダンス企画)
QUICK(MuDA)
桑折現(dots)
佐伯有香(Monochrome Circus)
佐藤健大郎
隅地茉歩(セレノグラフィカ)
高木貴久恵
夏目美和子(schatzkammer)
納谷衣美
森裕子(Monochrome Circus)
※五十音順、敬称略
ダンサー、振付家、演出家、はもちろんのこと、パントマイムやアレキサンダーテクニークまで網羅した素晴らしい顔ぶれでお待ちしております。
私自身、俳優として幾度となく壁にぶつかり、ハードルが高い際はその下をこそこそとくぐったりしながらのらりくらりと活動を続けているのですが、やはりうまくなりたいなどと人並みなことを思ってみるのです。そこで問題になってくるのが「うまい」って何だ、ってことです。スタニスラフスキイ理論を実践することか。しかしその解釈にしたってリー・ストラスバーグとステラ・アドラーでも随分違うのだし、実際身につけるとなると大変で、そもそもどこで教えてくれるの?って話になる。さらにはドラマ演劇の方法論がそのままは適応できない新しい表現方法が増えてきた昨今、俳優は何を学ぶべきか? どこで学ぶのか? という問題に直面するでしょう。答えがあるか否かは別として。
まずは自立ということになりましょうか。俳優というのは演出を立てることを隠れ蓑にして自分で考えることを止めがちです。無自覚の依存です。やはり脚本と演出家というのは大きな存在なので構造の問題も一つにはありますが、環境や人のせいにしていても始まらないので、まずは依存を自覚したいものです。そこから、舞台にどう立つのか、劇構造の中でどう機能するのか、うまくなるとは何なのか、そのためにはどうすればいいのか等を思考し、実践していきたいものです。
そんなことの入り口としてこの「俳優のためのダンスワークショップ」 があればと願っています。自立のためには客観性とモチベーションが必要でしょう。それらを獲得するにあたって身体表現は実に有効だと感じているのです。自分で考え、行動し、獲得し、提示する。そうやって本当の意味でお互いを尊敬しあいたいと思うのです。
みなさんのご参加をお待ちしております。
【俳優のためのダンスワークショップ】
ダンスを学び、俳優になる
ーー舞台に立つ〈俳優〉に必要な身体とはーー
近年、ますます多様化する現代演劇において〈優れた俳優〉とは何かを考えることは難しくなっています。しかし、どういった作品であれ、観客の前に生身の身体を晒す俳優にとって〈自分の身体を知り、コントロールするスキル〉は必要ではないでしょうか。ともすれば感情表現に偏りがちな(主観に支配されがちな)俳優が、舞台に立つ自分の〈身体〉を意識し、客観性を獲得するきっかけになればと考えています。 講師となるのは、コンテンポラリーダンスをはじめとする身体表現のアーティスト。2015年4月〜2016年3月まで月替わりで開催します。プロの俳優を目指す、向上心のある皆さんの参加をお待ちしています。
◎ 開催概要
期間:2015年4月〜2016年3月 毎月1講座
※各講座 2日で1講座です。2日目のみの受講はできません。
会場:京都市東山青少年活動センター 創造活動室
〒605-0862 京都市東山区清水5丁目130番地の6(東山区総合庁舎内2階)
TEL:075-541-0619
定員:約15名
受講料:3,500円/1講座(2日間)
※京都舞台芸術協会会員は500円引き(団体会員は2名様まで)
申し込み:メール(ws@kyoto-pa.org)にて「お名前」「ご連絡先」「ご希望講座名」「人数」をお知らせください。
【4月講座】
講師:京極朋彦(京極朋彦ダンス企画)
プロフィール:ダンサー、振付家。京都造形芸術大学 映像・舞台芸術学科 舞台芸術コース卒業。京極朋彦ダンス企画主宰。京都の若手作家の作品発表と交流の場「KYOTO DANCE CREATION」代表。WS講師、イベントオーガナイザーとしても活動。
日時:4月7日(火)、14日(火) ※二日間で一講座
各日18:30〜21:00
内容:「人と繋がるボディワーク」
ダンスのボディワークを通して、自分自身の体への気づきとコントロールを学びます。それらを基礎にペアワーク、グループワークを通じて人と関わること、人と舞台に立つことを考え、実践するクラスです。
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