NPO法人 京都舞台芸術協会 – Kyoto Performing Arts Organization

京都を中心に地域の舞台芸術家同志の交流や人材育成事業、創作環境の整備を主な目的として活動を行う団体です。

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契約書作りWSアンケート中間報告

   

舞台芸術協会では、8月18日に行います「舞台芸術家のための契約書作りワークショップ」に関してアンケート調査を行っています。(アンケートはこちらです。→アンケートフォーム  2〜3分ですみます。継続中ですので是非ご協力くださいませ)ワークショップの詳細やお申し込みついてはこちらの記事をご覧ください)ご協力いただいた皆様ありがとうございました。その途中経過をレポートしたいと思います。

この記事は多分に私、田中遊の個人的な考えが色濃く反映されております。(と、思います)舞台芸術協会全体の思想、意見を反映したものでないことをご了承の上、読み進めてくださいませ。

1)舞台芸術の公演(作品制作)に際して、主催者ー出演、スタッフ間の契約書は必要だと思いますか?(以下の5つの選択肢からお選びください)

こちらへの回答で一番多かったの「必要」でした。

「必要」47.6%

「どちらかというと必要」42.9%

「どちらかというと不要」9.5%

という結果です。もともと舞台芸術活動に関わる契約書に関してその必要性を感じず、興味のない方はこのアンケートに答えようとされないはずですので必要だという意見が多いのは当然です。むしろ逆に「どちらかというと不要」と返答された方が「そんなのなくたって気持ちよく(トラブル少なく)仕事できる」とおもわれるそのソリューションをこそ共有できたら、一番いいのかもしれないと個人的には思っています。「契約書の文面を作る」「ハンコを押す」というのは、「当たり前の話」かもしれませんが、私個人にとってはとってもビジネスライク(←バカみたいな言葉ですね、すいません)に感じますものでできればそんなものを挟まずによりより作品を作る協働をしたいなぁと思ってしまいます。「契約書作りWS」を実施する側がこんなことを言うのはどうかともいますが契約書を交わすという方法とは違う何かで「お互いが思い違いがなく、気持ちよく」協働できるような方法がないものか?とも思っています。あるいはそれは「オーバーアーチブを妨げない契約書のあり方(文面、ワーディング)」ということなのかもしれません。「作業」と「仕事」の違いと言えばいいでしょうか。減点法と加点法といえばいいでしょうか…?契約書には「仕事内容(ここまでの仕事をする。これ以上はしない)」と「その報酬」が記載されることがマストでしょう。きっと。しかし「それ以上」「もっとこんなことできるよ」というものによってしか芸術作品はなりたたないだろうと思うのです。そのあたりがなんともうーん。難しいなぁと個人的には思っています。

2)経験上、舞台芸術の公演(作品制作)に際して契約書を交わすことは…?(以下の5つの選択肢からお選びください)

「よくある」21.4%

「ときどきある」21,4

「ほとんどない」28.6%

「交わしたことがない」 28.6%

四つがほぼ拮抗している結果になりました。今度のワークショップは、「契約書を交わしたことがない」かたが今後何かの機会で交わすことになった場合に、参考にしてもらえるようなものにもなればいいなぁと思っています。学生劇団にいる人たちや、出演してもギャラがもらえたりもらえなかったりするダンサー、俳優の人たちに「契約書なんて、まだまだ先の話」と思うのではなくて、「どうしたらギャラをもらえるか?」「どう言ったらギャラの交渉ができるのか?」というようなことを考えてもらうきっかけにもなればいいなぁと思っています。

3)これまでに「事前に(文章などで)きちんと取り決めをしなかったことで、あとからいやな思いをしたり、トラブルになったこと」はありますか?また「ある」場合、差し支え無ければ可能な範囲でどんなことか教えてください。

「聞いていたのと実際に払われたギャラの額が違った」というような根本的なものから、様々なハプニング、例えば公演が不慮の事由で中止になったり、現場で機材を破損してしまった時に「どっちが払うんだ?」というようなこともかいとうにありました。以下も個人的な意見になりますが「当たり前」のことを当たり前と思わずに、一応メールなり、ちゃんとするなら契約書などの形で言語化して共有することは思わぬトラブルを遠ざける方策であるかと思います。他方「トラブル」「まさかこんなことが…!」というようなことに関しては、どのレベルまで想定しておくべきなのか、そのコンセンサスを取るべきなのか難しいなぁと思います。いろいろ書き始めるとキリがないというか…。

僕の経験上、舞台監督さんや制作さんは「仕事の範囲」の規定がとっても難しくって、雇う側もそうですけど「え~?こんなはずでは…」というようなことになるケースはままあるのかなぁと。何度か連続してお仕事すると「ああ、この人はこういうスタンスでここまで仕事してくれるのだ(しないのだ)」ということがわかってくることもあります。初お仕事だとなかなか「その人の常識、考えてるお仕事の範囲」が見えないということが多くあろうと思います。

4)逆に「事前に(文章などにして)杓子定規に決めてしまわなかったからこそ、結果良くなったこと、効果」はありましたか?「ある」場合、差し支え無ければ可能な範囲でどんなことか教えてください。

支払い時期、稽古日程、など、臨機応変に対応できたことで使用者側が楽になった事案があるようです。しかしこれは裏返して被使用者からすれば「いつ振り込んでもらえるのかわからない…」という不安の種でもあります。

他には「一体感」「連帯感」というものが醸成されるという意見もありました。確かに、「ゴールや目的、結果や成果の見えないミッションに共に取り組むメンバー同士」に連帯感が生まれることは事実かと思います。逆に言えばそれは「メンバーに連帯感ぐらいなければ、到底ゴールにたどり着けっこない」ものだろうと思います。「冒険」に近い。舞台芸術作品の制作と冒険とに似通った点があることは言うまでもありませんが、冒険の旅にだって「ただ自分のラクダ数頭を貸す商人」もいれば「ただ料理を作るだけのコック」も必要かもしれません。(何が言いたいのかわからなくなってきました…)

5)あなたが契約書に入れたい一文を教えてください。(例、「小屋入り後にセリフを変えない」「券売、宣伝の協力」「追加公演があった場合のギャラの設定」など)

こちらにかんしては切実なものユニークなものたくさん集まりました。ので、引き続きツイッター上でも募集したいと思っています。

もしよろしければハッシュタグ

#kpao契約書に入れたい文言

をつけて、「私が契約書にいれたい文言」を呟いてくださいませ。

文責:田中遊

 - 2019年度事業

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